研究テーマ 美容

皮膚の構造

皮膚は、大人の場合、その総面積は約1.6m²、その重量は体重の16%にもなる大きな器官で、様々な働きを持つ重要な器官です。

皮膚は、「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層と、汗腺、皮脂腺、毛などの付属器官からなっています。これらの器官が互いに協力しながら1つの器官として機能しています。

表皮では皮脂と汗が混ざり合って皮脂膜をつくり、皮膚をおおっています。これが天然のクリームとして皮膚の乾燥を防いだり、ほこりや細菌などからからだを守ります。

表皮は、「角質層」「顆粒層」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層」に分かれています。一番外側にあたる角質層は、様々な刺激を直接受けるところであり、私たちの目に触れるところでもあるので、角質層の状態は皮膚生理学的にも美容上も重要です。

敏感肌や皮膚の弱い人には様々な状態がありますが、多くの場合、皮膚がカサカサしています。

皮膚の乾燥は、年齢、肌質、心身のコンディション、環境などにより角質層の水分量が低下するためにおこります。




ニキビ、シワと皮膚の免疫

10代のニキビは、ほとんどが過剰な皮脂が原因です。過剰な皮脂の分泌で毛穴が詰まったり、汚れたりすることでアクネ菌が繁殖し、ニキビに発展しやすくなります。洗顔して清潔にすることを心がけることが大切です。

大人のニキビは、ストレス・ホルモンのバランス・長時間のお化粧・オフィスの乾燥など様々な原因があります。10代のニキビと同じように皮脂対策ばかりしていては、大人のニキビはなかなか治らないのです。

便秘になると消化された食物が腸内に長く滞留し、腐敗し有毒物質を発生します。有毒物質が腸内から吸収されると、ニキビが悪化してしまうのです。

目や口のまわりにできる小ジワは、年齢に関係なく20歳代の人にもよく見かけられるものです。これは皮脂分泌が低下し、皮膚水分が10%以下になると肌が肌荒れを起こします。ひどい場合には白い粉をふいたようになります。このような肌荒れの状態が続くと若い人でも小ジワが出来ます。小ジワは表皮のトラブルです。

大ジワは真皮のトラブルで、年齢とともに真皮網状層の繊維弾力性が低下し、ひずみとなって肌表面に溝を作り、シワへと発展していきます。

「地上に届く紫外線はUVAとUVBの2種類に分類され、UVAはUVBより作用は弱いのですが、表皮を通り越して真皮でのダメージ蓄積(過酸化物質の合成亢進など)を行うため、皮膚の老化が促進され、シワ等の原因となります。UVBは細胞毒性が強く、メラニン色素の合成を促進し、表皮細胞のシミなどの 原因になります。地表に届くUVB量は緯度や季節によって変動がしますので、気象庁などの紫外線情報で紫外線量をチェックし、十分な対策をしておくことが重要です。

また皮膚には様々な免疫担当細胞がある重要な免疫関連臓器であることが知られています。以前から紫外線により皮膚の免疫細胞の損傷や機能抑制が起こる事が知られていましたが、最近の研究では、紫外線によって皮膚のリンパ管が顕著に拡張し,老廃物の回収機能が低下することなどがわかってきています。これは紫外線により炎症性免疫細胞が皮膚の真皮内に留まることで,炎症状態を長引かせて皮膚のダメージにつながるという事で、紫外線によるメラニン色素の過剰蓄積に並び皮膚の老化の原因と考えられます。」




美容と乳酸菌

昔から、「25歳はお肌の曲がり角」などといわれていますが、これは、腸内細菌のバランスと関係しています。

腸内でつくられる毒素物質が体内に吸収されると、これは、最終的に肌から外に排出されようとします。このときは、吹出物や湿疹がひどくなり、肌荒れも目立つようになります。特に女性がお酒を飲んだ後、肌が荒れるのはこのためです。

乳酸菌には、肌のバランスを保ったり、いろいろな炎症を修復してくれるビタミンB群を合成する働きがあります。便通を整えたり、新陳代謝も良くし、血液循環も整えます。

善玉菌を優勢にしておけば、 肌も一段と輝き化粧のノリもスムースに仕上がります。美肌は腸でつくられているのです。

乳酸菌は、善玉菌を増やし、便秘の改善など美容にも効果があることがわかっています。

「また乳酸菌FK-23抽出物は過剰な炎症を抑え、免疫バランスを調整する力を持つ事が動物実験などで調べられています。ボランティアの方による臨床試験(平均38.3歳の健康な男女28名による二重盲検試験)を行ったところ、乳酸菌FK-23抽出物投与群で色差の測定値と露光部(非被服部)角質水分量が プラセボ(偽薬)投与群に比べ良くなっているのが確かめられました。

アンケート調査の結果も「肌が白くなった」(FK-23抽出物投与群の56%)、「しっとり感がでてきた」(FK-23抽出物投与群の75%)と測定値の結果を支持する結果が得られました。これらは紫外線による炎症性免疫細胞の過剰蓄積などに対して、FK-23抽出物が何らかの免疫調整作用を引き起こした可能性などが考えられます。 」